NEXWAY LEAKS 2018

1985年通信の自由化を受け(株)リクルートが第二種通信事業者の認可を取得、通信事業に参入した。同社は2004年に(株)リクルートと(株)NTTデータの合弁会社として分社化。(株)ネクスウェイの誕生である。分社直後、自社サービスシステムの大規模改修に失敗し債務超過となるも堅牢なビジネスモデルを背景にすぐさま黒字化を達成。近年は増収増益を続けているがFAX自体がいつまで通信としての役割を十全に果たせるか、若手を中心に危機感を募らせている。

圧倒的な
システムと
サービスで
業界トップに君臨。

FAXの一斉送信サービスの先駆け、「FNX(FlexibleNetwork Exchange)サービス」を皮切りに、一斉送信のFAXに個別に宛名を設定できる「宛先自在同報サービス」など圧倒的な利便性とコストパフォーマンスから業界を席巻。通信の自由化からわずかに十余年たらずで、NTTコミュニケーションズ(株)が提供するFAXサービス「ファックス通信網サービス」のシェアを抜き、FAXサービスで業界トップへと躍り出た。その後、サービス自体を独立させ(株)ネクスウェイが誕生し、今に到るまでトップを走り続けている。

シェア約50%。後続の姿は見えない。とはいえ、このままで走り続けることができるのだろうか。なぜ、FAXが?と若いあなたは思われるかもしれない。中にはFAXを使ったことすらない人もいるかもしれない。しかしながら、売上・利益はいたって好調。そのため危機感は醸成されづらく、また明確な未来への指針を示しづらくなっている。極端にいえば10年、20年はこのままでもさしたる問題はないのかもしれない。ただ、50年、100年先、FAXが残っているだろうか。いずれシュリンクするだろうことは間違いない。

“現状維持では、後退するばかりである”とウォルト・ディズニーは言った。ゆっくり後退するような企業に誰が来ようか。私たちは本気で未来をつくっていかなければならない。若い社員ほど、そう感じている。

なぜ、今なおFAXが強いのか。

取引社数
8000社。
契約継続率
94%、
強い強い
ビジネスモデル。

あなたも旅行の予約サイトを利用したことがあると思う。ネットから予約を入れると“いつ、何名で”といった情報があなたに届くように、宿泊予定のホテルや旅館にも自動的にFAXが送られる。キャンセルしても同様にFAXが送信され、その度に課金されるシステム。全国のホテル、旅館は知らずしてネクスウェイのサービスを使っていることになる。ビジネスシーンでも同様に出張の際、交通手段や宿泊先の手配もほぼネットで完結できる。そしてFAXが送信される。各種旅行サイトや予約サイトで、1日にどれほどの利用者がいるかは想像に難くないが、一つの予約、一つのキャンセルに課金がなされる。

そこはメールじゃないのか?ごもっともな疑問。古い旅館などはメール対応していないところもまだまだ多く存在しており、大きなホテルでもシステムを変えるのにも多大なコストがかかる。だからFAXは今なお利用されている。それほどの設備投資をしてもあまりあるほど、FAXが不便なら話は別だが、特に不便を感じていないという表れでもある。特に家族経営など少人数で営む宿泊施設に至っては“見落としがない分、むしろFAXの方が便利”という。

BtoBプロモーションの領域においてもFAXはまだまだ存在感を放っている。“一度に3万枚を全国ほぼ同時に送れ、且つ費用対効果が非常にいい”というのが大きな理由だ。伝えたいことが的確に伝えたい相手にちゃんと伝わること。ビジネスマンにとってはテレビを見るよりも視聴率が良いメディアなのだ。そこに価値がある。営業メールやメルマガはかなり高い確率でスルーされてしまう。あなたに届くいつぞや登録したメルマガが開封されないままなのと同じだ。比較して社長の名前や総務部長様と印字されたFAXは、捨てられずに社長や部長のデスクのトレイに置かれる確率が高い。

FAXは
いつまでも
強いわけじゃない。

あなたは生まれたときからすでに“ケータイ”は普及していて身近な存在だったと思う。80年代に初めて登場して90年代半ばに一般的になり、それから10数年後にはスマホが登場すると誰が予想しただろうか。音楽も聞ければテレビも映画も見られるのである。もはや電話という域を超えた「スマホ」という新しい概念といえる。それほどに移り変わりの早い時代、ましてやIT革命が世界をさらに身近なものにした。そういう時代にあって、いつまでもFAXは生き残れるのだろうか。FAXという機器は残るかもしれないが、FAXサービスはまた、別の問題である。

歴史を繰り返すか、歴史を変えるか。

栄枯盛衰、
諸行無常の
響きあり。

戦国時代、栄華を極めた豊臣家の天下も長続きはしなかった。実質的に30年にも満たない。“子飼い”といわれる優秀で忠誠心の高い家臣団(部下)がいたにも関わらず、なぜあれほどまで簡単に滅亡してしまったのか。リーダーシップなき組織に、徳川という競合が牙を剥いたからである。秀吉亡き後は秀吉時代の貯金を切り崩すしかなかった。新しい道も、具体的な策も共感を持って受け止められなければ、組織は守れない、という教訓を私たちは歴史から学んだはずだ。

追うものは追うべきものが見える。道もある。前を行くものの前には何もない。自ら切り拓いて道をつくるしかない。それは容易なことではない。今ネクスウェイの競合は誰なのか。いるのか。その現実が危機感を醸成できない風土を育んでいるとも言える。

かの不名誉までに有名なうさぎは亀に追い越されてしまった。歴史は繰り返されるか、歴史を変えていくのか。過去は変えられない。常に今は過去になる。未来さえも過去になる。ただ未来は私たちの手でつくることができる。私たちは今まさに、その位置にいる。それは歴史をつくれるということでもあるはずなのだ。

ボトムアップで
組織の
新陳代謝を促す。

具体的にどうしていくか。若手ほど会社の未来に危機感を抱いている。これから社会人になっていくあなたが定年まで勤め上げると仮定して、約40年後。FAXサービスはおろか、FAXさえもなくなっているかもしれない。30年前には“ファミコン”があって、カセットというソフトがあった。最大容量はわずかに4メガである。今、多くのゲームはソフトからダウンロードできるアプリにかわり、容量もメガを超え、ギガ、テラまでにいたる。そういう時代だからこそ、時代の流れが早くなりこそすれ、鈍化することはなさそうだ。

変態しなければ、生き残れない。ダーウィンの言うとおり、適者生存なのである。時代の変遷に合わせて事業も変化を遂げていかなければ淘汰されてしまう。医者や弁護士でさえ、いずれロボットにとって代わられると言われるご時世。時間はかかるかもしれない。けれど、ボトムアップでやっていく。組織の新陳代謝を促していく。きっと方法はいくつもある。だが、やはり自分がやる。

過去と他人は変えられなくても、自分と未来は変えていける。そういう人を少しずつ増やし、危機感を醸成していく。変化を望み、期待して待つのではなく、自分を奮い立たせて、社会と対峙する。そして価値を提供する、創る。それを組織の各所で実行していく、それらをつなげたい。

0から1も、
1を3にも、
3を10にもする。

イノベーションというのは、基本的にそうそう起きるものじゃない。私たちは、あなたに何かとびきり新しいことを生み出してほしい、と思っているわけではない。多くの企業がそういう期待をかける。けれど、本当に新しいこととは一体どんなことなのだろか?革新的なアイディアを実行できる人は、今すぐにやってみた方がよい。アドバイスをするまでもなくきっと既に行動しているだろう。そう、マークザッカーバーグやラリーペイジのように。

ではいまなにが必要なのか?それは、価値あるビジネスと向き合い、どう進化させていくか、変遷を遂げていく必要があるのか。その過程で組織はどう成長していくべきなのか。自分をどう進化させていけばいいか。そういうことを本気で考え、意見をくみかわし、実装していくことだと思う。期待されるからやる、環境があるからやるというのではない。むしろそれが社会人のあるべき姿なんじゃないか、と私たちは思う。日本中にそんな人が溢れれば、世の中は劇的に良くなっていく。

最初に入った会社が、業界トップで業績もすこぶるいいという恵まれた環境で危機感を持てといいうのは無理な話。でもそれらはやっぱり与えられたもの、初めからあるものだ。それに満足せず、逆にそんな恵まれた環境だからあれもこれもできる、これもやる!とポジティブに捉えてほしい。

ここ数年いまだに利用が増えていることを鑑みれば今のFAX事業がいきなりなくなることも、突然ニーズが落ち込むこともない。ただ、その“恵まれている”という環境そのものを社内に留めず、広げていくことだってできる。まずは顧客。サービスを使ってくださる8000社以上もの顧客にもっと寄り添うことはできる。もっと、私たちでさえ気づいてないニーズを掘り起こすことはできるはず。それを日本中に広げていくことだって、できるはず。それはビジネスかもしれないし、誰も見たことのない概念かもしれない。
さあ、共に進もう。

現状をそのまま受け取らない人、流されない人、
もっとみんなが幸せになることを考えられる人、
ともに、恵まれた環境を世の中へ広げていこう。

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